まとめ
やることを小分けして、時間割に落とし込み、その通りにこなして、毎日時間割を見直す。
後回しにすることもなく、何をしていいかモヤモヤすることもないので、決められて期限までに仕事や勉強を終わらせることができる。
これが本書に書かれている時間術です。
スケジュール通りに仕事を進めることで生まれる達成感、期限ギリギリで最後に焦ってクオリティが上がりきらないという思いから解放されたい。そんな思いを持つ人に、学校を卒業して以来忘れてしまった「時間割」の大切さを思い出させてくれる一冊。
筆者
上坂徹 さん
1985年生まれ。
アパレルメーカーのワールドやリクルートグループなどを経て、1994年よりフリーランス。
ブックライターとして執筆だけでなく、講演、「上坂徹ブックライター塾」を経営。
構成
第1章 必要なのはテクニックの前の「時間の哲学」
第2章 「小分け」と「時間割」が仕事を変える
第3章 「自分を理解」しないと、時間をうまく使えない
第4章 時間の使い方の「やってはいけない」
第5章 「書く時間」を短くできると、時間ができる
ポイント紹介
時間の哲学
何より大事なのは、時間が大事であると認識することです。これにより、時間の使い方に圧倒的に本気になれます。
ひとつめは、
「相手の時間を意識しているか。相手の時間を奪おうとしてないか」ということです。仕事してても、意味もなく同僚に話しかけたら、それは相手の時間を奪うことに繋がります。それをどれだけ意識していますか?ということですね。
金曜の夕方、週末を目の前にして皆バタバタしてる中で、急ぎでもないメールを送ったりしてませんか?
サブボスは、メールは見たい時に見て返したいときに返すものだと思ってる(急ぎの場合は電話を使う)ので、メールを送るタイミングって朝でも夜でも気にしたことなかったのですが。即対応しないといけない、と考える人にとっては金曜夕方にメールなんて来てほしくないものですね。今後改めようと思いました。
ふたつめは、
「上手な時間の使い方」ができたとして、そうしてできた時間を何に使いたいか?イコール、どんな人生を送りたいか?は決まってますか、ということです。
なんのために時間を生み出し、その時間に何をしたいか?その目標がないと、時間に対して本気になるのは難しいということでしょう。英語の勉強も自己研鑽なんて理由では続かないものですよね、やっぱり海外留学行きたい、など明確な目標がないと多くの人は本気になれないものです。
小分けして、時間割を作る
本書のメイン。
筆者のおすすめの時間術です。やり方は、
1.かかる時間を見積もる
2.1時間の仕事に分解する(小分けする)
3.時間割に落とし込む (時間割とは、学校で1時限目が算数で、2時限目が国語、というあれです)
4.毎日時間割を見直すことを習慣にする。
やりっぱなしにするのでなく、毎日見直すことで正確な時間の見積りができるし、途中でトラブルがあっても軌道修正ができます。
要は、最終日に4時間かけて終わらせるのでなく、毎日1時間ずつ計画的に進めましょう、という方法です。
この方法のメリットは、
a.時間割があるから早く手を付けることができるため、焦ることが無い
b.計画的に進めるから、最後に推敲する時間が生まれる
c.人はふとした時に発想が生まれることがある。始めるのが早いと、期限までの途中で発想が生まれた際に盛り込むことができる。(最後にまとめて仕事をすると、途中で沸いたアイディアを盛り込む時間が無い)
d.時間割に沿って仕事を進めればいいので締め切りに追われない
はっきりしない状態こそ大敵
これは、時間割を作る目的のことです。
人ははっきりしない状態、もやもやしない状態にストレスを感じるようにできています。
そこで、
多少面倒でも時間割など時間管理に時間をかけて決められたことだけを一心不乱にやるだけ、という状態にもっていくことでストレスから解放されます。
経営者などは秘書の方がいてスケジュールを管理しており、この状態になっていますが、多くの人は秘書が雇えないので、自分でスケジュール管理をしましょう、ということです。
こう言われると、その通りな気がしますよね。やることを明確にして時間通りにそれを淡々とこなしていく、これが最強ということなのでしょう。
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